日本レコード大賞(THE JAPAN RECORD AWARD)
1959年に始まった、日本の音楽賞。通称「レコ大」と呼ばれ、社団法人日本作曲家協会と日本レコード大賞制定委員会が主催、TBSが後援する。
1958年にスタートの米国グラミー賞を受けてその翌年、作曲家の古賀政男と服部良一、音楽評論家の平井賢が、世代間の音楽的な空白を埋めるべく創設する。
1969年、第11回からテレビ番組の構成を刷新し、大晦日の『NHK紅白歌合戦』が始まる前にライブ放送することにより、名実とともに賞の知名度、権威も上昇する。
テレビ中継の平均視聴率は昭和40年代に入ると上がり続け、第19回(1977年)に50.8%でピークを迎えたが、権威の上昇と比例して賞のコマーシャル的な付加価値が高まり、レコード会社の賞とり合戦の過熱と作品の質よりも人気が先行する傾向が浮かび上がる。
1980年代には演歌曲ヒットの影響もあったが、賞レースに左右されない音楽活動を志向するニューミュージックのアーティストを中心に音楽の権威に対する考え方の変化が起こり、賞の権威は低下し始める。
1985年から会場を日本武道館に移したり、第32回(1990年)から大賞を「ポップス・ロック部門」と「歌謡曲・演歌部門」に分割し、視聴者による電話投票の導入するなどの対策(1993年に廃止)を打ち出したが、黄金期には紅白歌合戦と肩を並べるほどだった視聴率は徐々に下降線をたどり、第47回(2005年)は最低の10.0%に、その後は10%台半ばで推移している。
現在のところ、第48回(2006年)から放送日を12月30日に変更、同時に放送時間を拡大し、過去の受賞曲で構成する事前番組が放送されるようになった。
主な賞は次のとおり。
「日本レコード大賞」:発売された邦楽シングルCDの中から、作曲、編曲、作詩を通じて、芸術性、独創性、企画性が顕著で、優れた歌唱によって生かされ、大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映・代表したと認められた1作品に贈られる。
「最優秀歌唱賞」:楽曲を最も的確に表現し、更に高めた歌手に贈られる。
「最優秀作品賞」:大衆の支持を得た芸術性、独創性に優れた作品に贈られる。
「最優秀新人賞」:「新人賞」の中から最も優秀と認められた歌手に贈られる。
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